良いこと悪いこと考察の中で、真犯人は誰なのか――気になって仕方がない人は多いのではないでしょうか。
実際、我が家でも娘たちが強い関心を持って見ています。
すでにご存じの方もいるかもしれませんが、公式ホームページの下部には検索窓が出現しており「鷹里小の森」と検索すると、もちろんちょんまげと博士の最新のやりとりや小学校5年生のドの子、小学六年生のどの子の過去の書き込みを見ることができます。
そこに並ぶのは単なる雑談というより、いじめを思わせる内容や、劇中では語られていない人物の存在を示唆する言葉の数々。
本記事では、この掲示板の内容を整理しながら、真犯人に繋がる手がかりが隠されているのかを考察していきます。
良いこと悪いこと考察|いじめはドッヂボールから始まったのか?
掲示板を時系列で見ていくと、いじめの発端と思われる流れが浮かび上がってきます。
最初は「昼休みにドッヂをやる」「グラウンドに集合」といった、特定の人物を名指ししない呼びかけから始まっているようです。
しかしその直後、「ドの子のリアクションがおもしろかった」といった書き込みが現れ、特定の児童の反応を話題にする空気が生まれていく。
その流れの中で、「明日ドの子を無視しようぜ」「ドの子最近調子乗りすぎ」といった、いわゆる“キング”と呼ばれる人物によるものと思われる書き込みが確認できます。
ここから、キングにとって不快、あるいは面白くない出来事があり、それをきっかけに排除の流れが加速した可能性も考えられます。
遊びの延長のように始まったやり取りが、次第に無視という具体的な行動へと変わっていった点は見逃せません。
さらに6年生になると、ニコちゃんのおそろいのマスコットをきっかけに猿橋園子も「どの子」という呼び方で対象化されていく。
名前を奪い、あだ名で呼ぶことで個人をぼかしながら排除する構造は、瀬戸紫苑のケースと共通しており、いじめが特定の人物ではなく、同じ仕組みの中で繰り返されていた可能性を示しています。
良いこと悪いこと考察|クラスではない?掲示板に残る3人の名前
掲示板を読み進めると「なら君」という名前を含む書き込みが登場しています。
そこでは「北中の人に絡まれた」「二つ上の友達の家が近所で、3年生の頃によく遊んでいた」といった情報が断片的に語られているが、具体的な人物像ははっきりしない。
「二つ上」という表現を現在の年齢に当てはめても該当する人物は見当たらず、実在の特定人物と結びつけるのは難しい状況かなと思われます。
また、最近の出来事と思われる北中でのトラブルと、幼少期の思い出が同じ文脈で語られている点からも、話題や時代が混線している可能性が高いです。
掲示板は必ずしも正確な記録ではなく、記憶やうわさが入り混じった場であることがうかがえる。
一方で、東城や西野といった名前は、当時人気だった漫画『いちご100%』に由来する雑談と考えられ「いち100もやばかった」という書き込みも含め、真犯人やいじめの核心に直接繋がる要素とは言いにくいと思われます。
重要なのは、意味のある書き込みと日常的な会話が混在している点だろう。
良いこと悪いこと考察|真犯人に繋がるのか?IDに注目
掲示板の書き込み内容を追うだけでは、真犯人に直結する決定的な情報は見えてこない。
そこで次に注目したいのが、投稿者ごとに割り振られている掲示板IDだ。
一見するとランダムに見えるIDだが、よく観察すると一定の規則性が浮かび上がり、その中で森君だけが異質な存在として際立っている。
ここからは、掲示板IDに隠された違和感を手がかりに、森君の立ち位置について考察していく。
掲示板IDに見られる規則性と森君の違和感
掲示板に表示されているIDを見比べていくと、一定の規則性があるように感じられます。
一列目はあだ名の頭文字、二列目が名前、三列目が姓、そして末尾の数字は「森のくまさん」の替え歌における順番を示しているようにも読めます。
その中で、明らかに異質なのが博士・森智也のIDです。
彼のIDだけは一列目が「K」になっており、他の人物と同じルールに当てはまらない。
作中で森智也は明確なあだ名を持たず、周囲からは一貫して「森君」と呼ばれている。
そのため、あだ名の頭文字として使われる文字が存在しないはずです。
では、なぜ「K」なのか。
アルファベットのKからは「くま=KUMA」を連想することもできるが、キングと呼ばれる人物への憧れや、近づきたいという意識から、あえて「K」を選んだ可能性も考えられる。
さらにID全体を見てみると「kTmpGDd5」はキング高木を思わせる「kT」と、森智也のイニシャルとも取れる「Tm」の両方を含んでいるようにも読めます。
偶然と片付けることもできるが、もし意図的な構成だとすれば、森君が誰かと繋がりたい、同じ場所に立ちたいという思いを抱えていた可能性も否定できない。
このIDの違和感は、森君の立ち位置を考える上で見過ごせない要素と言えるだろう。
「変わらないまま」という言葉と森君の立ち位置
森君の言動で気になるのは、犯人とされた宇都見と同様に、キングに対して「変わらないまま」という言葉を投げかけている点です。
この言葉は作中で繰り返し使われており、偶然とは言い切れない共通性を感じさせます。
同じ言葉を発するということは、森君と宇都見はキングに対して似た感情や距離感を持っていた可能性も考えられます。
また、ちょんまげが犠牲になったあの場所に森君が居合わせていた理由については「助けたかったから」と説明されているが、それ以外の可能性を完全に否定することはできない。
現場にいた事実そのものが、森君の立ち位置をより曖昧にしている。
直接手を下したわけではなかったとしても、事件の核心に近い場所にいた人物であることは確か。
さらに、掲示板IDで示唆された「K」が、もしKUMA=くまを意味しているのだとしたら、キングが描いた絵の中で“紫のくまを倒す”描写とも重なって見えてきます。
紫のくまは象徴的な存在として描かれており、それを倒す行為は、何かを乗り越える、あるいは切り捨てる意思の表れとも解釈できる。
こうした点を踏まえると、森君は真犯人そのものなのか、それとも真犯人に繋がる存在なのか――いずれにせよ、重要な手がかりとなる人物である可能性は否定できません。
良いこと悪いこと考察|まとめ
掲示板の書き込みやIDを検証していくと、いじめの発端や当時の空気、人物同士の距離感は見えてくるものの、真犯人を一人に特定できる決定的な証拠は見つからなかった。
一方で、森君の掲示板IDの違和感や、「変わらないまま」という言葉の共通性、事件現場に居合わせていた事実など、無視できない要素も残されています。
森君が真犯人なのか、あるいは真犯人に繋がる存在なのかは断定できないが、掲示板は事件の構造や人間関係を読み解く重要な手がかりであることは確かです。
答えが一つに定まらない点こそが、この物語の本質なのかもしれない。
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掲示板やIDから見えてきた違和感を踏まえると、物語全体をどう捉えるかで見え方も変わってくる。
真犯人やタクト学園との関係について整理した考察記事もまとめているので、あわせて読むと理解が深まるかもしれません。

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