テミスの不確かな法廷第2話では、未成年による傷害事件をめぐり「真実を明らかにすること」と「依頼人を守ること」が真正面から衝突する展開が描かれました。
高校バスケ部員・栗田奈央の弁護を引き受けた小野崎は、正当防衛を信じながらも、次々と浮かび上がる違和感に揺さぶられていきます。
学校ぐるみの隠蔽、オンライン賭博という現代的な問題、そして“兄弟”という切実な関係性――。
第2話は、法廷ドラマでありながら、人間の弱さと選択の重さを突きつける回となりました。
本記事では、『テミスの不確かな法廷』第2話のネタバレあらすじと、物語の背景にあるテーマや登場人物の葛藤について考察していきます。
テミスの不確かな法廷ネタバレあらすじ2話
テミスの不確かな法廷第2話では、傷害事件を起こした高校バスケ部員・栗田奈央の弁護を担当することになった小野崎が、事件の裏に潜む真実と向き合っていく。
栗田は正当防衛を主張していたが、目撃証言に違和感を覚えた小野崎は独自に調査を開始。
現場で裁判官・安藤と出会い、安藤もまた同じ疑念を抱いていることを知る。
調査を進めるうち、栗田と被害者・八木がバスケ仲間であり、未成年によるオンライン賭博が事件の背景にあることが判明する。
借金を抱えた栗田は返済のため仲間と窃盗を繰り返していたが、学校は「学園の名誉」を理由に事実を隠蔽していた。
依頼人の利益を守るべきか、真実を明らかにすべきか、小野崎は葛藤を深めていく。
やがて調査の末、栗田と八木が腹違いの兄弟であることが明らかになる。
事件当日、八木は栗田に自首を促していたが、追い詰められた栗田は衝動的に手を出してしまったのだった。
第2回公判で栗田は目撃証言を操作していたことを認め、涙ながらに謝罪。
判決は懲役2年、執行猶予3年が言い渡された。
テミスの不確かな法廷考察| 真実義務と誠実義務弁護人の葛藤とは
テミスの不確かな法廷第2話で強く描かれたのは、弁護人が背負う「真実義務」と「誠実義務」という二つの責任が衝突したときの葛藤である。
真実義務とは、裁判において事実を明らかにする姿勢を指し、誠実義務とは、依頼人の利益を最優先に守るという弁護人としての使命だ。
理屈の上ではどちらも正しく、どちらかを軽んじることは許されない。
小野崎は、栗田のために戦う弁護人である一方、事件の背景に隠された不正や隠蔽を知ってしまったことで、単なる“弁護”では済まされない立場に追い込まれる。
真実を語れば依頼人を傷つけるかもしれない。
しかし、真実を伏せれば、自分自身が法に背くことになる。
その狭間で揺れる姿は、理想と現実の板挟みに遭う弁護人の限界を象徴している。
安藤が語った「どちらを選ぶかは弁護人の裁量」という言葉は、正解が存在しないことを突きつけるものだった。
第2話は、法律が人を救うためのものであると同時に、人を深く悩ませるものでもあることを静かに示している。
テミスの不確かな法廷考察|学校の隠蔽と“守られなかった未成年”
テミスの不確かな法廷第2話では、事件そのもの以上に、学校という組織の対応が大きな問題として浮かび上がった。
未成年が関わるオンライン賭博や窃盗という深刻な問題が発覚しても、学校は「学園の名誉」を守るためにかん口令を敷き、事実を隠蔽する道を選んだ。
その判断は、表向きには生徒を守る行為に見えるが、実際には責任から目を背けた結果に過ぎない。
本来、学校は未成年が過ちを犯したときこそ向き合い、正しい支援を行う立場にある。
しかし現実には、問題を表に出さないことが優先され、生徒たちは孤立し、追い詰められていった。
栗田が賭博の借金を抱え、窃盗にまで手を染めてしまった背景には、相談できる大人の不在があったように感じられる。
隠蔽によって守られたのは「学校の体裁」だけであり、最も守られるべき未成年たちは守られなかった。
第2話は、組織が責任を回避したとき、そのしわ寄せが弱い立場の人間に集中する現実を描き出している。
法廷で裁かれる以前に、社会の在り方そのものが問われていることを強く印象づける回だった。
テミスの不確かな法廷考察|シンメトリーとして描かれた兄弟関係の意味
テミスの不確かな法廷第2話において象徴的だったのが、栗田と八木の関係性を「シンメトリー(左右対称)」として描いた点である。
安藤が書類から二人の名前の左右対称性に気づいた場面は、単なる推理ではなく、物語全体のテーマを示す重要な演出だった。
二人は腹違いの兄弟でありながら、同じバスケの道を歩き、同じ環境で育ってきた存在だ。
しかし、その立場は対称でありながらも決して同一ではない。
追い詰められ、犯罪へと踏み込んだ栗田と、止めようとした八木。
その行動は真逆に見えながら、根底にある感情は「相手を思う気持ち」という点で対になっている。
このシンメトリーは、「加害者」と「被害者」という単純な構図を崩す役割も果たしている。
二人は対立する立場に置かれながら、どちらも未成年であり、守られるべき存在だった。
安藤が判決前に語った“調和”という言葉は、左右対称であるからこそ、再び均衡を取り戻せる可能性を示唆している。
第2話は、法が白黒をつける場でありながら、人の関係性は必ずしも断絶されないことを、シンメトリーという視覚的・概念的な表現で静かに描いていた。
テミスの不確かな法廷2話|まとめ
テミスの不確かな法廷本作が印象的なのは、正しさを押しつけるのではなく、それぞれの立場にある「選択の重さ」を丁寧に描いている点だ。
第2話は、傷害事件の真相を追う過程で「法は何のためにあるのか」という根源的な問いを突きつける。
法や制度だけでは測れない人間の感情や関係性が、裁判の行方にどう影響するのかを強く印象づけた回だった。
弁護人が背負う真実義務と誠実義務の葛藤、学校による隠蔽体質、そして守られなかった未成年たちの現実が重なり合い、単なる裁判劇では終わらない深みを生んでいる。
さらに、兄弟関係をシンメトリーとして描いた構成は、加害者と被害者という単純な対立を超え、人と人との関係性の回復に希望を残した。
第2話は、裁くことよりも「どう向き合うか」を静かに問いかける印象的なエピソードだった。
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『テミスの不確かな法廷』は、各話ごとにテーマ性の強い裁判が描かれています。
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テミスの不確かな法廷全話|NHKドラマが送る発達障害の裁判官
【アラカンサヲリのひとこと】
発達特性をもつ裁判官という設定のテミスの不確かな法廷で、私がとくに惹かれているのは「苦手さ」ではなく「才能が発揮される瞬間」に光を当てている点です。
誰も気づかない違和感や、想像もしなかった視点にたどり着く思考は、この物語の大きな魅力だと感じています。
自閉スペクトラム症の特性には、一定のルーティンや環境の変化への敏感さなどがありますが、その表れ方は人それぞれ。
このドラマは、その特性を一面的に描くのではなく、強みと葛藤の両方を丁寧にすくい取っているように思います。
松山ケンイチさんの演技は本当に圧巻で、所作や視線ひとつにも説得力がある。
普段、障がい者支援に関わっているからこそ、そのリアルさに引き込まれてしまいます。
今後も、この役を通してどんな表情を見せてくれるのか、楽しみにしています。

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