明日はもっといい日になる、子役かれん(吉田萌果)が見せた涙のお別れに胸を打たれた第8話。
これまで一時保護所で仲間と共に過ごしてきたかれんが、いよいよ里親の家へと旅立つ姿が丁寧に描かれました。
新しい家族に迎え入れられる期待と、不安や寂しさが入り混じるかれんの表情は、子どもらしい正直さが溢れていて、視聴者の心を揺さぶります。
退所式でかれんが読み上げた手紙は「普通に幸せになるからね」という力強い言葉で締めくくられました。
その声に涙を流したのは視聴者だけではありません。
共に過ごした風雅や青葉も涙をこらえきれず、彼女に「ありがとう!」と精一杯の気持ちを伝えるシーンは、このドラマが持つ温かさとリアルさを象徴しています。
さらに印象的だったのは、花蓮を送り出す時に流れた歌。
彼女の決意と仲間の想いが重なり、別れを越えて新たな一歩を踏み出す勇気を表現していました。
第8話は、子役たちの繊細な心の動きをありのままに映し出し「家族とは何か」「幸せとは何か」を改めて問いかけてくれる回だったのです。
また、夢乃や蔵田といった大人たちの言葉も深く響きました。
「大事なやつのためなら何度でも頭を下げる」というセリフが示すように、血のつながりを超えた家族の在り方が描かれ、未来へ進む子どもたちの背中をそっと押してくれるような余韻を残しています。
※本記事はドラマ「明日はもっといい日になる」第8話のネタバレを含みます。
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明日はもっといい日になる|子役かれんが新しい家族への決意
子役かれん(吉田萌果)が迎えた大きな節目、それが新しい家族との出会いでした。
これまで一時保護所で仲間と笑い合い、時には涙を流しながら過ごしてきたかれん。
そんな彼女にとって「家族のもとで暮らす」というのは憧れであり、同時に不安を伴う挑戦でもあります。
ドラマ「明日はもっといい日になる」第8話では、かれんが橋本夫妻のもとを訪ねる姿が丁寧に描かれました。
橋本智(森田甘路)と千佳(朝夏まなと)は、かれんを迎える準備を重ね、真剣に彼女と向き合おうとしています。
そんな二人を前に、かれんは「上手にできるかな、普通の家族」と小さくつぶやきます。
その言葉には、これまでに味わってきた孤独や不安がにじみ出ており、見ている側の胸を強く締めつけました。
一方で、かれんの瞳には確かな希望も宿っています。
新しい生活に戸惑いながらも、温かく迎えようとする大人の気持ちを少しずつ受け取り「信じてみたい」という思いが芽生えていくのです。
ドラマの中で描かれるかれんの小さな決意は、頑張ってと応援をしたくなる瞬間でした。
「普通に笑ったり、普通に怒ったり、普通に泣ける場所が家族なんじゃないかな」——翼の言葉がかれんの心に届き、彼女は新しい家族への一歩を踏み出します。
完璧ではなくても、誰かに守られながら生きていける喜び。その決意は、子どもらしい純粋さの中に大きな強さを感じさせてくれました。
明日はもっといい日になる|子役かれんの未来を受け入れられないふうがとあおばの葛藤
子役かれん(吉田萌果)が新しい家族へ旅立つと聞かされ、
心を揺らしたのがふうが(二ノ宮陸登)とあおば(市野叶)でした。
三人は一時保護所で共に過ごし、互いの寂しさや不安を分かち合ってきた仲間です。
笑い合った日々も、泣きじゃくった夜も、かれんにとってはかけがえのない記憶。
だからこそ、彼女が自分たちから離れていくという現実を、ふうがとあおばは素直に受け止められませんでした。
かれんが「普通の家族」へ向かうことを喜びたい気持ちと、置いていかれる寂しさ。
その葛藤が二人を苦しめます。
特にふうがは、かれんが橋本夫妻の家に行くことに反発し、心を閉ざしてしまいます。
あおばもまた、嬉しそうなかれんの姿を見て、どうしても複雑な思いを抱えてしまうのです。
子どもたちが口に出せない心の揺れを丁寧に映し出す場面は、視聴者にも深く響きました。
退所式でかれんが涙ながらに感謝を伝えると、ふうがとあおばの心にも変化が訪れます。
彼女が本当に「普通に幸せになる」と誓ったことを聞き、二人はやっとその未来を受け入れる覚悟を持ち始めるのです。
涙をこらえながら「ありがとう」「元気でな」と叫ぶ姿は、別れの痛みを抱えつつも、大切な仲間の幸せを願う子どもたちの等身大の姿でした。
ドラマ「明日はもっといい日になる」は、このシーンを通して「残される側の気持ち」にもしっかり光を当てていましたね。
未来へ進むかれんと、その未来を受け入れきれないふうがとあおば。
三人の心の葛藤が交差した第8話は、子どもたちの成長と別れの意味を強く問いかけてきます。
明日はもっといい日になる|子役かれんに贈った歌と普通の家族とは?
退所式で印象的だったのは、かれん(吉田萌果)への贈り物のように響いた歌でした。
歌ったのは、児相の職員や仲間たちはかれんの好きな曲を選び、練習して披露しました。
新しい家族へと旅立つかれんを励まし、これまで共に過ごした時間を温かく送り出すためのメッセージのようでもありました。
その歌声に包まれ、かれんは支えてくれた児相の人たちや一緒に過ごした仲間たちの思い出を振り返りました。
そして、それぞれ児相の職員の人へ自分の想いを言葉で感謝の言葉を贈ったのでした。
この場面は、かれんが自分の気持ちをただ伝えることで改めて「自分は支えられている」という実感を得る瞬間でもあったのではないでしょうか。
守られる立場の子どもが、かれんの決意が「普通の家族になっていいんだ」と背中を押されたことに、大きな意味がありました。
翼がかれんに伝えた「普通に怒ったり、普通に泣いたり、普通に笑える場所が家族なんじゃないかな」という言葉も、歌と響き合います。
豪華さや特別さではなく、自然体でいられる関係こそが“家族”。児相から贈られた歌は、その思いを象徴するように会場に広がりました。
ドラマ「明日はもっといい日になる」は、この場面で「普通の家族とは何か」を丁寧に描いています。
かれんが受け取ったのは歌そのものだけでなく、人と人とのつながりの温かさでした。
そしてそれこそが、彼女がこれから築いていく新しい家族への第一歩となったのです。
ちょっとここでひと息 アラカンサヲリのひとこと(感想)
かれんの旅立ちを知ったふうがとあおばの姿、本当に胸に迫りましたね。
特に「未来を受け入れられない」「僕達のことなんて」という気持ち、これは大人になっても私たちが経験する感情ではないでしょうか。
大切な人との別れは、どうしても寂しさが先に立ちます。
だけど、相手の幸せを願う気持ちがその寂しさを少しずつ癒してくれる。
ふうがとあおばが部屋に立てこもった姿に見守る大人たち、気が済むまで待ち続ける忍耐力ある姿はとても感動しました。
自分もそうなりたれたらいいなと思いました。
明日はもっといい日になる|子役かれんに伝えた林遣都・蔵田の過去
子役かれん(吉田萌果)が新しい家族との生活に不安を抱えていたとき、そっと寄り添ったのが林遣都さん演じる蔵田でした。
公園で他の子のおもちゃを取ったと誤解され、橋本夫妻に守ってもらえなかったと感じて落ち込むかれん。そんな彼女に蔵田は、自分の過去を語り始めます。
蔵田もまた子どもの頃、里親のもとに引き取られた経験がありました。
しかし、そこでの生活は決して順風満帆ではなく、里親に反発してはケンカばかり。うまく「家族」になれない日々が続いたのです。
けれども、そんな蔵田に向かって里親が言った言葉がありました。
「大事なやつのためなら、頭なんて何度でも下げてやる」――その言葉は、子どもに本気で向き合い、守ろうとする大人の覚悟を示していました。
この回想は、かれんにとって大きな意味を持ちました。
大人がただ立派に振る舞うのではなく、間違えても傷つけても、それでも守るために必死になる姿。
それこそが「家族」だと蔵田は伝えたのです。
かれんはその言葉を聞いて、もう一度橋本夫妻と向き合ってみようと心を開き始めます。
ドラマ「明日はもっといい日になる」が描くのは、血のつながりだけでは語れない家族の形です。
蔵田の過去とその告白は、かれんに勇気を与えるだけでなく、視聴者に「家族とは何か」を問い直させる大切なシーンでした。
林遣都さんの穏やかで力強い演技が、蔵田という人物の背景を際立たせ、ドラマ全体に深みを与えています。
明日はもっといい日になる|夢乃の前向きな一歩とどりむとりずむへの想い
ドラマ「明日はもっといい日になる」で大きな変化を見せたのが、尾碕真花さん演じる夢乃でした。
これまで心を閉ざし、どこか後ろめたさや不安を抱えながら生きてきた彼女。
しかし第8話では、小さな運送会社への就職が決まり、スーツ姿で現れた夢乃が登場します。
明るい笑顔を見せ、髪も自然な色に戻したその姿は、彼女が「母親として前を向こう」と決意した証でした。
夢乃は翼に対して「叶夢(どりむ)と奏夢(りずむ)、ご飯食べてる?」と初めて二人のことを尋ねます。
これまで自分の子どもたちに正面から向き合えなかった彼女が、ようやく母としての気持ちを言葉にした瞬間でした。
その一言に翼は驚きつつも喜びを感じ、夢乃の変化を確かに受け取ります。
彼女の前向きな一歩は、子どもたちにとっても大きな意味を持ちます。
完璧ではない母親でも、少しずつ変わろうとする姿勢こそが子どもに安心を与えるからです。
「あの子たちのお母さんだし、へこんでる暇ないから」と夢乃が語る姿には、母としての覚悟と、再び親子で歩む未来への希望がにじんでいました。
ドラマ「明日はもっといい日になる」は、夢乃の成長を通して「親もまた変わり続けられる存在」であることを描きます。
夢乃がどりむとりずむに向けた思いは、彼女自身の再生の始まりであり、同時に子どもたちへの何よりの贈り物でした。
明日はもっといい日になる|子役かれんが思いを込めたふうがとあおばへの贈り物【8話まとめ】
退所式の日、子役かれん(吉田萌果)はふうがとあおばに四つ葉のクローバーを挟んだ栞を渡しました。
それはただの小さな贈り物ではなく、彼女なりの「ありがとう」と「さよなら」と二人の未来の幸せを込めた心のメッセージでした。
いつかふうとあおばが保護所を出る時怯えてしまわないように、不安を隠して明るく振る舞っていたかれん。
ふたりの未来の幸せを思い「大丈夫だよ」と伝えるように、そのクローバーを託したのです。
贈り物を受け取ったふうがとあおばは、涙をこらえきれませんでした。
自分たちの不安や弱さを見抜きながらも、優しく背中を押してくれるかれんの気持ちを実感したからです。
「普通に幸せになるからね」というかれんの言葉は、旅立つ本人の決意であると同時に、仲間に向けた励ましの言葉でもありました。
ドラマ「明日はもっといい日になる」第8話は、別れの切なさだけではなく、子どもたちが互いを思い合う優しさをしっかり描き出しています。
血のつながりがなくても、共に過ごした時間があれば絆は育つ。かれんの栞は、その絆を象徴する小さな証となりました。
最後にバスに乗ったかれんを追いかけ、ふうがとあおばが涙ながらに叫ぶ姿は、視聴者に強い余韻を残しました。
別れは決して終わりではなく、それぞれが新しい未来に進むための一歩。
かれんの贈り物は、仲間への感謝と希望を託した、忘れられない思い出となったのです。
最後に アラカンサヲリのひとこと(感想)
第8話も涙なしには見られない展開でしたが、同時に大きな希望を感じる回でもありました。
かれんが最後にふうがとあおばに贈った手作りの栞は心がこもっていてこっちまで心温まるシーンでした。
夢乃が、子どもたちを支えようとまた一緒に暮らせる未来を信じて必死に向き合っている。
そして里親として迎えるための大人の葛藤や子供が新たな家族となるという不安と葛藤、お互いに同じ気持ちであるということ。
そこでボタンの掛け違いがあると違う方向へと向いてしまう。
これは、里親だからとか血縁関係にある親だからと関係がなく、人と人との間で生きているからこそ誰でも起こることなんだなと心に刺さる思いにもなりました。
お別れは切ないけれど、未来に向かう子どもたちの背中を押すエールとして描かれていたことが心に残ります。
退所式での蔵田のあの出しものはいったい何だったのでしょうか(笑)蔵田らしい感じではありましたけどね。
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