『絶対零度~情報犯罪緊急捜査~』は、情報に支配される現代社会を鋭く切り取る新たな月9ドラマです。
私たちは毎日、膨大な“情報”の中で生きている。
けれど、その情報がもしも誰かに操作されていたら?
信じた言葉が、愛する人を傷つけることになったら?——そんな不安を真正面から描くのが本作だ。目に見えないデータの裏に潜むのは、人の欲、孤独、そして歪んだ正義。
便利さの裏に隠れた“情報の闇”が、静かに私たちの心に迫ってくる。
ドラマは単なるサスペンスではない。
誰もが一度は感じた「正しさとは何か」という問いに向き合う人間ドラマでもある。
情報が真実を覆い隠す時代に、正義を信じることはできるのか。
あなたなら、どんな判断を下すだろうか——。
そして、この物語が描くのは“情報社会の罪”だけではない。
そこには、人を信じる勇気や、諦めずに手を差し伸べようとする人間の強さも描かれている。
情報に流されるのではなく、情報とどう向き合うか。
その答えを見つけるためのヒントが、物語の随所に散りばめられている。
正義と闇が交錯するこの世界の中で、私たちは何を信じ、どう生きるのか。
次の章では、その核心に迫るドラマの全貌をひも解いていこう。
絶対零度~情報犯罪緊急捜査~とは
『絶対零度~情報犯罪緊急捜査~』は、現代社会に潜む“見えない脅威”をテーマに描かれた物語だ。
ネット上にあふれる膨大なデータは、便利さと引き換えに人の心までも解析し、時には操ることさえ可能にしてしまう。
誰かのつぶやきが炎上を生み、匿名の悪意が一瞬で人の人生を奪う時代。
そんな世界で本当に守るべきものは何なのか――このドラマは、その問いを視聴者に突きつける。
情報が武器にも、そして凶器にもなる今、そこで描かれるのは“正義とは何か”というシンプルでいて重いテーマだ。
信じるべきはデータか、人の心か。
理性と感情の間で揺れる人々の姿が、私たち自身の現実を映し出す。
シリーズの名を受け継ぎながらも、今作が照らすのは過去の事件ではなく、“これから起こるかもしれない未来”だ。
社会の歪みを暴きながら、そこで生まれる人の絆や再生の物語が静かに胸を打つ。
情報が錯綜するこの世界で、真実を見抜く力を試される瞬間が訪れる。
やがてそれぞれの人物が抱える信念が交わり、物語は思いもよらぬ方向へと動き出す。
小さな違和感がやがて大きな波紋となり、信頼と裏切りが交錯する中で、人間の本質が試されていく。
次の章では、この世界を支える個性豊かな面々が見せる“信じる力”と、それぞれの正義の形に注目していこう。
絶対零度キャスト・登場人物紹介|沢口靖子×横山裕×黒島結菜ら新旧タッグ結成
二宮奈美(沢口靖子)
DICTの巡査部長で、元生活安全課のベテラン刑事。
地域の声に耳を傾け、人と向き合うことを何よりも大切にしてきた。
現場では直感よりも“人の言葉”を信じ、ささいな会話から真実を見抜く観察眼を持つ。
明るく前向きな性格で、チームの空気を和ませる存在だが、情報犯罪という“顔の見えない敵”を前に苦悩する場面も多い。
それでも、人の心を信じ続ける奈美の姿勢が、DICTの中で希望の灯となっている。
デジタルよりも“人の温度”を信じる刑事として、彼女の信念が物語の核を静かに照らしていく。
佐生新次郎(安田顕)
内閣官房副長官として政権の中枢を支える参謀。
冷静な判断力と鋭い洞察で、国家レベルの情報を操る頭脳派官僚だ。表舞台に立たず、裏側から政治を動かす姿はまさに“影の司令塔”。
警察庁から官邸へ出向した経歴を持ち、治安・安全保障分野のエキスパートとしてDICTの創設にも深く関わった。
総理からの信頼も厚く、組織を支配する手腕は一流だが、その一方で感情を見せない冷徹さも併せ持つ。
二宮奈美を自ら選出していないことから、彼女の行動を静かに観察しており、今後の展開では“支配か信頼か”という彼自身の正義が問われる存在となりそうだ。
山内徹(横山裕)
冷静な判断力と鋭い直感を併せ持つ、DICTの警部補。
かつてミハン(未然犯罪捜査チーム)で極秘任務を遂行していた経験を持ち、その洞察力は上層部からも信頼されている。
捜査一課を経て、総理直属の新組織DICTに配属された山内は、“結果”を求められる環境の中で再び最前線に立つことに。
かつての現場感覚を武器に、目に見えない情報犯罪と向き合う姿には、過去の経験からくる静かな覚悟が宿る。
理性と感情の狭間で揺れながらも、真実を見抜こうとする彼の冷静なまなざしが、チームの軸となり、物語の中で重要な役割を担っていく。
清水紗枝(黒島結菜)
DICTの調査官で、元システムエンジニアという異色の経歴を持つ。
膨大なデータを瞬時に解析し、サイバー空間の奥に潜む真実を導き出す冷静な頭脳派だ。
逮捕権はないものの、彼女が紐解く一つの情報が事件解決の糸口になることも多い。
ショートスリーパーで、深夜でも淡々と作業を続ける姿はまさに“孤高の天才”。
だがその裏には、人一倍努力を重ねてきた過去がある。
完璧に見える彼女にも、感情を隠して働く孤独があり、チームの中で少しずつ“信頼”という温かさを知っていく。
デジタルの海で光を探すように、紗枝の視線は常に真実の一点を見据えている。
南方睦郎(一ノ瀬颯)
DICTの巡査部長で、数字と論理で事件を読み解くZ世代のインテリ刑事。元・捜査二課の経歴を持ち、金融詐欺や企業不正など複雑な経済犯罪を担当してきた。
幼少期から数字に強く、パズルや将棋で培った分析力は抜群。膨大なデータを整理し、犯罪の裏に潜む金の流れを瞬時に見抜く頭脳派だ。
一方で、論理一辺倒になりすぎるあまり、先輩刑事に対して無意識に生意気な物言いをしてしまう天然な一面もある。
完璧主義で仕事には厳しいが、内心ではチームの信頼を得ようと葛藤する若手らしい誠実さも持ち合わせている。
感情より理性で動く彼が、次第に“人とのつながり”を学んでいく姿も見どころの一つだ。
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田辺智代(馬場園梓)
DICTの警部補で、チームのムードメーカー的存在。元公安出身で、警備や外国人監視などを通じて幅広い人脈を築いてきた。
さらに総務部や監察部で培った調達・内部監査の経験により、“人・モノ・情報”を自在に繋ぐハブとして活躍する。
公安仕込みの鋭い観察眼で相手の表情や言葉の裏を読み取る一方、ユーモアを忘れない軽やかさも持ち合わせている。
室長に遠慮なくツッコミを入れたり、後輩に気さくに声をかけたりと、チームに温かい空気をもたらす存在。
現場でもオフィスでも、彼女の柔軟な立ち回りがDICTを支える潤滑油となっている。
掛川啓(金田哲)
DICTの巡査部長で、元公安部・外事警察課の潜入捜査官。
中国やロシアのスパイ摘発に携わり、偽装会社への潜入やなりすまし捜査で数々の実績を上げた。
どんな場面でも即座に“別の人物になりきる”柔軟さと演技力を武器に、情報犯罪という新たな戦場でも冷静な判断を下す。
普段は軽妙なトークで場を和ませるムードメーカーだが、任務では誰よりも鋭い観察眼を持つ。
上には調子よく合わせ、後輩にはなめられがちな一面もあり、その人間らしい不器用さが魅力。
理屈ではなく“空気で動く刑事”として、チームの隙間を埋める存在感を放っている。
早見浩(松角洋平)
DICTの室長であり、警視としてチームを率いるリーダー。
捜査一課時代には殺人や強盗など数々の重大事件を担当し、徹夜の張り込みにも耐え抜いた経験を持つ。
冷静な判断力と鋭い観察眼で、内閣官房副長官・佐生からの信頼も厚い。
上層部の意向を汲みつつ、現場の声にも耳を傾けるバランス感覚が光る一方、若手メンバーとの距離感にはやや苦戦中。
正義感にあふれ、仲間を守る姿勢は誰よりも真っ直ぐだが、時折見せる不器用さが人間味を感じさせる。
上と下の板挟みになりながらも、チームをまとめようと奮闘する姿に、頼れる上司としての温かさがにじむ。
桐谷カナ(白本彩奈)
内閣総理大臣・桐谷杏子の娘で、高校3年生。華やかな家庭に生まれながらも、幼い頃から“母親のぬくもり”を感じられずに育った。
国家を優先する母に対して複雑な思いを抱き「私は国よりも、母が欲しかった」と心の奥で叫び続けている。
父も多忙で不在がちだったため、孤独を紛らわせるようにネットゲームの世界へ没入。
画面越しのつながりの中にしか安らぎを見出せない少女となっていた。
しかし、現実と仮想の境界が曖昧になる中で、彼女の存在が思わぬ形で物語に影響を及ぼしていく。
冷めた視線の裏にある“愛されたい”という切実な願いが、視聴者の心を揺さぶる。
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桐谷杏子(板谷由夏)
日本初の女性総理として国の舵を取るカリスマ政治家。
改革の旗手として圧倒的な支持を集め、「日本のサッチャー」と称されるほどの強さを誇る。
その一方で、成果の見えにくい情報犯罪対策に苦戦し、DICTの立ち上げを共に進めた佐生を頼りながらも、理想と現実の間でもがいている。
公の場では完璧なリーダーとして振る舞うが、家庭では母としての距離を埋められず、娘・カナとの間に深い溝を抱えている。
国家の未来を背負う覚悟の裏にあるのは、誰にも見せられない孤独と葛藤。
権力の象徴でありながら“ひとりの女性”としての弱さをも秘めた、物語のもう一つの心臓部といえる存在だ。
絶対零度|全話あらすじ・ネタバレ一覧
絶対零度~情報犯罪緊急捜査~1話
総理大臣・桐谷杏子(板谷由夏)と官房副長官・佐生新次郎(安田顕)のもと、情報犯罪特命対策室「DICT」が発足。
だが、成果を出せず批判にさらされる中、連続強盗事件が発生。
沢口靖子演じる二宮奈美は現場へ飛び出し、老婦人・真田富貴子(梅沢昌代)が詐欺グループに狙われていることを察知する。
警護を依頼するも富貴子は襲撃され重傷。奈美は防犯映像から犯人を特定し、次の犯行を未然に防ぐが、黒幕には届かない。
一方、官邸では銀行サーバー攻撃が進行し、背後に政治の影が見え始めていた。
👉絶対零度1話考察|沢口靖子が覚醒!ラスト桜木泉の着信の謎とは
絶対零度~情報犯罪緊急捜査~2話
SNS型ロマンス詐欺の被害総額が1270億円を超え、国外組織へ情報が流出。政府も看過できない事態となり、佐生(安田顕)は「絶対に取り逃すな」とDICTに指令を下す。
奈美(沢口靖子)は掛川(金田哲)と被害者・芝田(星田英利)に接触。芝田はマッチングアプリで“エマ”を名乗る人物に多額を送金していた。
調査の末、橋本咲希(桜井玲香)名義の口座が浮上。
奈美は本人に確認するが心当たりはないという。
だがその態度に違和感を覚えた奈美は、同僚の証言から咲希が頻繁に“恋人”と連絡を取っていたことを掴み、事件の核心へ近づいていく。
絶対零度~情報犯罪緊急捜査~3話
町工場の社長・水原明人(小林三十朗)が経営統合詐欺により命を絶つという痛ましい事件が発生。
DICTは背後に潜む「宗教法人ルミナス」の教祖・黒澤道文(今井清隆)に目を向ける。
信者を巧みに操り、資金難の企業を“承継ビジネス”で食い物にする悪質な詐欺の実態が浮かび上がる中、奈美(沢口靖子)と南方(一ノ瀬颯)は被害企業を調査。
だが、そこで南方が知ることになる事実は、想像を超えるものだった――。
👉絶対零度3話ネタバレ考察|一ノ瀬颯正義か友情か選択の真相とは
絶対零度~情報犯罪緊急捜査~4話
山内(横山裕)が追っていた“システムエンジニア連続殺人”と酷似する事件が再び発生。
被害者が所属していた国際NPO法人には、表向きの慈善活動とは異なる“もうひとつの顔”があった。
調べを進めるうちに、度重なるシステム障害との間に奇妙な一致点が浮かび上がる。
いよいよ点と点が繋がり、闇の全貌が始まっていく――。
※放送終了後随時更新します。(翌日火曜日更新予定)
絶対零度見どころ&注目ポイント|沢口靖子の新境地とDICTの使命
沢口靖子が挑むのは、これまでの“完璧な女性像”とはまったく異なる、心で動く刑事・二宮奈美という新たな役どころ。
冷静さの裏にある人間味、そして誰かを守りたいという優しさが、これまでにない温度で伝わってくる。
知性の象徴だった「科捜研の女」のマリコとは対照的に、奈美は現場で人と向き合い、泥臭くも“信じる力”で事件に挑む。
その姿にこそ、沢口靖子の俳優としての奥行きが感じられる。
そんな彼女を中心に描かれるDICTは、情報という“目に見えない凶器”と戦うスペシャリスト集団。
AIやSNSが真実を歪める現代において、彼らの使命は単なる事件解決ではなく、“人を救うための情報”を選び取ることにある。
正義とは何か、そして誰のための正義なのか。メンバーそれぞれが異なる信念を胸に、衝突しながらも成長していく姿は、まるで現代社会を映す鏡のようだ。
冷たいデジタルの海の中で、奈美たちが見つけようとするのは、失われつつある“人の温度”。
理性と感情、システムと心の狭間で揺れる彼らの選択が、視聴者の胸に静かに問いを投げかける。
闇を暴くだけでなく、光を信じようとする——そんな人間らしさこそが、本作最大の見どころだ。
まとめ|情報が嘘をつく時代に問われる“本当の正義”
情報は便利で、正確で、私たちの生活を支えるはずのものだった。けれど、その情報が誰かの意図でねじ曲げられた瞬間、それは真実ではなくなる。
SNSの投稿ひとつで誰かが傷つき、匿名の悪意が正義の顔をして拡散される時代。
『絶対零度~情報犯罪緊急捜査~』が描くのは、そんな現実と地続きの世界だ。
DICTのメンバーは、ただ事件を追うのではなく、“信じるに値する情報”を見極めようとする。
その中で浮かび上がるのは、正義とは一つではなく、人の数だけ存在するということ。
誰かの正義が、他の誰かにとっての悲劇になることもある。
それでもなお、沢口靖子演じる二宮奈美は、人を信じ、心で向き合うことをやめない。
AIでは測れない、人間の“温度”を信じるからこそ、彼女は情報の闇の中でも迷わずに進むことができるのだろう。
情報が嘘をつく時代だからこそ、私たちが選ぶべきは“信じたい真実”だ。
物語が描くその問いかけは、ドラマの枠を超えて、現実に生きる私たちにも静かに突き刺さる。
DICTの戦いはまだ始まったばかり——次に暴かれる真実にも注目したい。
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