仮想通貨企業の若き社長・室田誠治の登場により、『最後の鑑定人』第5話はこれまでとは違った緊張感を帯びた回となりました。
演じたのはゲストキャストの佐野岳さん。
表向きは成功者として名を馳せる人物ですが、その裏には薬物や女性との関係など、さまざまな疑惑が渦巻いています。
依頼を持ち込んだのは、警察官の都丸勇人(中沢元紀)。
ある女性の死をきっかけに、室田の過去に何かあるのではと考えた彼は、民間鑑定人である土門(藤木直人)に真相の解明を依頼します。
これに応じた土門と、元妻でありながらも頼れる相棒である尾藤(松雪泰子)が、科学の力を駆使して事実に近づいていく展開が見どころです。
さらに第5話では、三浦耕太郎(阿部亮平)が追う別の誘拐事件も動き始め、物語全体に広がりが出てきました。
直接関係のない事件がどこかで交差しそうな予感もあり、今後の展開にも注目が集まります。
シリーズを通して描かれるのは、証拠を積み上げる“科学のまなざし”と、それを扱う人間たちの葛藤。今回もまた、鑑定結果がもたらす意味をどう受け止めるかが問われていました。
本記事では、『最後の鑑定人』第5話のストーリーを振り返りながら、キャスト陣の演技、佐野岳さんが演じた室田という人物像、そして主題歌や見逃し配信、原作に関する情報まで、幅広くご紹介していきます。
最後の鑑定人5話|室田と翠の関係に潜む“最低の男”の正体
『最後の鑑定人』第5話では、糸川翠という若い女性の死をきっかけに、一人の男の素顔が浮かび上がっていきます。
彼女の死は一見事故のようでしたが、その背後には仮想通貨事業で成功を収めた室田誠治の影がちらつきます。
室田を演じたのは、今回のゲストキャスト・佐野岳さん。
表向きは華やかな実業家に見える一方で、内面には他者を操ろうとする支配的な面や、冷酷さが垣間見えます。
特に翠との関係には、単なる恋愛やビジネスの枠を超えた“依存”と“抑圧”のような力関係がにじんでいた印象です。
翠が室田のもとを離れようとしていたという過去もあり、彼女の不安定な状態を感じ取っていた都丸(中沢元紀)は、事件性を疑い続けていました。
視聴者の中には、室田の態度や言動に嫌悪感を覚えた方もいたかもしれません。
佐野岳さん自身も、“シリーズで最も救いようのない人物”を演じるよう求められていたと話しており、その役づくりがリアルさを生んでいました。
室田という男の存在と、翠という女性の立場。その対比が、鑑定という行為の意味をより際立たせていたように感じられます。
最後の鑑定人5話|プランクトン鑑定が示す“他殺”の決定的証拠
翠の死の真相に迫るうえで、大きな手がかりとなったのが“水”でした。
都丸が提示した情報と遺体の状態から、土門は溺死の可能性に着目。
そして、遺体の肺と胃に残されていた水の中に含まれるプランクトンの検査に踏み切ることになります。
この検査に協力したのが、科警研で働く尾藤(松雪泰子)。
民間鑑定人である土門の頼みに対し、表向きは渋りながらも、最終的にはしっかりと手を貸してくれる姿が印象的でした。
尾藤の分析により、体内の水に含まれていたプランクトンが、遺体発見現場のものとは一致しないと判明。
つまり、翠は別の場所で水を飲まされ、遺体だけが河原に移された可能性が浮上します。
この時点では直接的な証拠はなく、室田のアリバイも存在していたため、捜査としては行き詰まったようにも見えました。
しかし、科学的な鑑定結果は、目に見える証拠が乏しい中でも、事件の構造に一石を投じることになります。
こうした地道な検査を重ねる過程こそ『最後の鑑定人』が描こうとするテーマの一つとも言えるかもしれません。
派手さはないものの、証拠に向き合う真摯な姿勢と、科学の持つ説得力が、ストーリーにリアリティを与えていました。
視聴者の中には、このプランクトン鑑定のくだりに強く引き込まれた方もいたのではないでしょうか。
わずかな痕跡が語る“沈黙の証言”こそが、真実への扉を開く鍵となったように感じられます。
最後の鑑定人5話キャスト考察|土門と尾藤の“元夫婦バディ”が導いた真実
『最後の鑑定人』第5話でも、土門(藤木直人)と尾藤(松雪泰子)の“元夫婦バディ”ぶりがしっかり描かれていました。
かつて夫婦であり、今はそれぞれの立場から鑑定に向き合う2人。
プライベートでは距離を置いているように見えますが、科学捜査においては息の合った連携を見せてくれます。
今回、土門がプランクトンの鑑定を思いついた場面も印象的でしたが、尾藤の「そんな検査、手間がかかるのよ」と言いつつも、結局はしっかり対応する姿が印象に残ります。
尾藤の職務に対する誠実さと、土門に対するある種の信頼が、台詞や表情の端々からにじみ出ていました。
元夫婦であることが、捜査や鑑定にどのような影響を与えているのかは明言されませんが、互いの性格や考え方を理解し尽くしているからこそ、あえて言葉にしなくても動けるような空気感が生まれているようにも感じられます。
第5話では、土門が単独で行動するシーンもありつつ、最終的な検証や補強には尾藤のサポートが欠かせませんでした。
この絶妙なバランスが、他の鑑定ドラマとは少し違う、“人間くささ”を醸し出しています。
キャストとしての藤木直人さんと松雪泰子さんも、それぞれに抑えた演技ながら深みのある空気を作り出しており、この作品における鑑定シーンの説得力を支えている存在と言えそうです。
2人の関係性の変化にも、引き続き注目していきたいところです。
最後の鑑定人5話|キャスト阿部亮平は誘拐事件を追う
第5話では、物語の中心となる糸川翠の件とは別に、もうひとつの事件が同時進行していました。
それが、大臣の孫が誘拐されるという未解決の重要案件です。
この捜査にあたっていたのが、三浦耕太郎を演じるキャスト・阿部亮平さんでした。
これまでにもたびたび登場してきた三浦ですが、今回は物語の主軸からやや距離を置き、別行動をとっている様子が描かれています。
捜査会議に姿を見せる場面や、現場の様子を伺う描写があることで、誘拐事件が水面下で動いていることが暗示されていました。
翠の死の真相を追う土門たちとは別のルートをたどる三浦の存在は、作品全体に“多層的な事件構造”を感じさせる効果も。
たとえば、複数の事件がゆるやかに絡み合い、やがて一点で交差する可能性を想起させるような配置に思えます。
阿部亮平さんの演じる三浦は、派手さこそないものの、常に冷静な視点と情報収集力で土門たちをサポートしてきた存在です。
今回も直接的に鑑定に関与することはなかったものの、別件を追い続けるその姿勢が、今後の展開につながっていくのではと感じさせられました。
第6話以降で誘拐事件がどのように動くのか、そして三浦がどのタイミングで本筋に関わってくるのか。
阿部亮平さんの静かな熱演とともに、今後も注目していきたいところです。
最後の鑑定人5話|原作・主題歌・見逃し配信をチェックするならここ!
『最後の鑑定人』は、加藤実秋さんによる小説が原作です。
科学捜査と人間関係の絡み合いを描いたこのシリーズは、リアルさとミステリー性を両立させた作風が特徴で、ドラマ版でもその緊張感が丁寧に映し出されています。
第5話でも、科学鑑定がカギを握る展開があり、原作のテーマが色濃く反映されていたように思えました。
主題歌を担当するのは、DREAMS COME TRUE。
彼らが歌うこの曲は、登場人物たちの葛藤や心の機微に静かに寄り添い、視聴後に余韻が残るような仕上がりです。
放送後にはSNSでも「ドリカムの主題歌が沁みる」といった声が見られ、音楽が作品の世界観をより豊かにしていることが伝わってきます。
見逃し配信を利用すれば、細かいセリフや鑑定の手順をもう一度確認することも可能です。
TVerや日テレ系の配信サービスでは、期間限定で最新話が視聴できるため、録画を忘れた方や見返したい方にもおすすめです。
また、公式サイトやSNSではキャストコメントやメイキングなどの情報も随時更新されており、放送後にチェックすることで新たな楽しみ方が広がります。
原作・音楽・映像が調和することで、『最後の鑑定人』の世界はさらに奥行きを増していきます。関連情報を追いかけることで、より深く作品に入り込めるのではないでしょうか。
最後の鑑定人5話|感想と視聴率から見える今後の展開予想
『最後の鑑定人』第5話の放送を受け、SNSでは「佐野岳の振り切った悪役ぶりが印象的」「プランクトン鑑定がリアルでゾッとした」といった感想が多く見られました。
科学の力で真相に迫る描写と、人間関係の奥行きが、視聴者の心をしっかりとつかんでいるようです。
藤木直人さんと松雪泰子さんが演じる土門と尾藤のバディ関係にも、共感や期待の声が寄せられており、「この元夫婦コンビがどこまで事件を動かすのか見届けたい」といったコメントも。
第5話では、それぞれの信頼や過去が垣間見えるやり取りが随所にあり、人物描写の深さが評価されている印象です。
視聴率については、安定した数字をキープしており、毎話ごとの盛り上がりも継続しています。
5話はゲストの佐野岳さんの存在感や、科学鑑定パートの見応えが加わったことで、視聴者の注目度もさらに高まったと考えられます。
また、三浦(阿部亮平)が追っている“誘拐事件”も水面下で進行しており、複数の事件がやがて一つにつながっていくのでは…と感じている方も少なくないようです。
第6話では“鑑定の神様”とも呼ばれる加賀(佐戸井けん太)が登場するとのことで、土門たちの関係性や物語全体にどのような変化が生まれるのか、注目が集まりそうです。
ストーリーの重層性が増してきた『最後の鑑定人』。
今後も、科学と人間ドラマが交差する展開に期待が高まります。
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