藤木直人と松雪泰子が再びタッグを組み、難事件に挑む「最後の鑑定人」第6話。
今回2人が向き合うのは、神奈川県秦野市の山中で発見された白骨遺体です。
依頼人は、科学捜査研究所の所長であり、土門誠(藤木直人)が“鑑定の神様”と呼ぶ加賀正之(佐戸井けん太)。
定年退職を控えた加賀は、旧知の仲である土門と尾藤宏香(松雪泰子)が再び同じ現場に立つ姿を見たいと願い、今回の鑑定依頼を託します。
尾藤は遺骨の性別や年齢、死後経過などを瞬時に分析。一方の土門は現場検証にこだわり、都丸勇人(中沢元紀)と共に山中へ向かいます。
やがて尾藤の復顔鑑定によって被害者像が浮かび上がり、行方不明事件との接点が明らかに。
しかし、妻・佳世子(森脇英理子)の証言や行動には謎が多く、捜査は難航します。
現場で見つかった一枚の花びらが、事件の全貌を解き明かす決定的な手がかりに。
土門と尾藤の息の合った推理、そして二人の関係性に見える微妙な変化も見逃せません。
さらに今回は、二人が過去に抱えたわだかまりや別離の理由に踏み込み、人間ドラマとしての深みも加わっています。
視聴後には“事件解決”と“心の距離”の両方に注目したくなる、見応え満点の一話です。
最後の鑑定人6話|秦野の山中で発見された白骨遺体と土門&尾藤の鑑定依頼
神奈川県秦野市の山中で、バラバラにされた白骨遺体が発見される。
鑑定を依頼してきたのは、科学捜査研究所の所長・加賀正之(佐戸井けん太)。
土門誠(藤木直人)が“鑑定の神様”と呼ぶほど尊敬する人物で、尾藤宏香(松雪泰子)とも旧知の仲だ。
加賀は定年退職を間近に控え、最後に二人が同じ現場で手を取り合う姿をもう一度見たいという願いから、この難事件を託した。
尾藤は遺体の性別・年齢・死後経過年数に加え、凶器の形状まで迅速に割り出す。
一方、土門は現場検証に赴き、遺棄現場の地形や遺体の配置に不自然さを感じ取る。
その感覚は経験から来る直感であり、単なるデータ分析では見抜けないものだった。
現場で待っていた都丸勇人(中沢元紀)と合流し、さらに三浦耕太郎(阿部亮平)が遅れて到着。彼から、遺体の身元がいまだ不明で捜査が難航していると聞く。
そこで尾藤は、自ら復顔を行うと申し出る。少しずつ浮かび上がる被害者の顔により、捜査は一気に前進。
やがて特定された名は、下山征介(井上象策)――その瞬間から、この事件はただの山中遺棄事件ではなく、過去の因縁が絡む複雑な様相を帯び始めるのだった。
加賀の依頼は単なる業務ではなく、二人の未来にまで影響するものになろうとしていた。
最後の鑑定人6話|“鑑定の神様”加賀所長の願いと2人の再タッグ
神奈川県秦野市の山中で、バラバラにされた白骨遺体が発見された。
現場では科学捜査研究所の都丸勇人(中沢元紀)が到着を待っており、ほどなくして三浦耕太郎(阿部亮平)が遅れて現れる。
遺体は3か所に分けて埋められており、三浦は思わず「ひどいことをするな」とつぶやく。
鑑定のための採取作業が進められる中、遺体の損傷状態や置かれた状況が異様であることが判明し、捜査は慎重に進められていく。
現場の空気は重く、都丸もまた言葉を失い、ただ淡々と記録を続けるしかなかった。やがて、現場周辺にも緊張が走り始める。
一方その頃、科学捜査研究所の所長・加賀正之(佐戸井けん太)は、ある思惑を胸に土門誠(藤木直人)と尾藤宏香(松雪泰子)を呼び出していた。
定年を控えた加賀は、かつてコンビとして数々の事件を解決してきた二人にもう一度現場で肩を並べてほしいと願っていたのだ。
加賀は秦野で発見された白骨遺体の鑑定を依頼し、尾藤に遺体の鑑定を、土門には現場検証を担当させる。
突然の依頼に戸惑いながらも、土門は加賀の熱意を受け入れ、尾藤もまた静かに頷く。
こうして、二人は久々のタッグを組み、バラバラ遺体の背後に隠された真実と、依頼人の思惑に迫っていくのだった。
最後の鑑定人6話|復顔鑑定が導いた被害者像と行方不明事件の接点
尾藤宏香(松雪泰子)は、鑑定依頼を受けるとすぐに白骨遺体の年齢や性別、死後経過年数、さらには凶器の形状までを導き出す。
だが、遺体の損傷や遺棄状況は複雑で、身元の特定には至らない。
そこで尾藤は、骨格や頭蓋骨の特徴をもとに“復顔”を試みることを決断する。
丁寧に再現された顔立ちは、実在の人物を思わせる生々しさを帯び、やがて警察内部である人物像に重なっていく。
捜査線上に浮かび上がったのは、下山征介(井上象策)という男性だった。
数年前から行方不明になっており、家族の間でも生死が不明とされていた人物だ。
都丸勇人(中沢元紀)は下山の妻・佳世子(森脇英理子)に話を聞くため、自ら足を運ぶ。
しかし佳世子は突然の訪問に戸惑いを隠せず、証拠を示されても即座には夫であると認めようとしない。
一方、現場検証を続ける土門誠(藤木直人)は、遺体が遺棄された場所や周辺の痕跡に不自然さを感じていた。
遺体が分割されて埋められた理由、その順序、そして犯人の行動経路。
そこには偶然では説明できない共通点が存在していた。
尾藤の復顔鑑定と土門の現場分析、二つの視点が少しずつ交わり始め、事件は下山の失踪当時に起きた別の行方不明事件へとつながっていく。
過去と現在を結びつける手掛かりはまだ断片的だが、二人は次第に確信めいた感覚を抱き始めていた。
ここでひと息 アラカンサヲリのひとこと
復顔の場面って、ドラマでもすごく緊張感がありますよね。
骨だけの状態から人の顔が少しずつ浮かび上がる瞬間、まるで過去の時間が呼び戻されるようでゾクっとします。
しかも今回は、その顔が行方不明事件とつながっていく展開。
まさに鑑定人シリーズの醍醐味を感じました。
最後の鑑定人6話|妻・佳世子の証言と不可解な行動パターン
下山征介の妻・佳世子(森脇英理子)は、夫が突然行方不明になった日の様子を淡々と語った。
彼女によれば、失踪当日も特に変わった様子はなく、朝食を取り、仕事に出かけたきり戻らなかったという。
しかし、尾藤や土門が感じたのは、その証言の裏に潜む微妙な違和感だった。
話し方は終始落ち着いており、感情の揺れがほとんど見えない。
さらに、行動の時系列や夫の交友関係についての説明もどこか曖昧で、核心を避けるような印象を与える。
加えて、佳世子が事件後に頻繁に外出している事実が浮かび上がる。
しかもその外出先が、夫の仕事とは関係のないエリアばかり。
尾藤はこれらの行動パターンが単なる偶然とは思えず、夫婦関係の裏に隠された事情を疑い始める。
遺体が発見された山中との距離や、遺棄の手口を考えれば、単独犯行は難しいとみられるため、佳世子が何らかの形で事件に関与している可能性も捨てきれない。
一方、土門は佳世子の態度と家の環境状況に違和感を感じる。すでにここで土門は仮説が立てられている様子。
もう一つ高倉(白石麻衣)が娘の書いた絵には父親の顔が黒く塗りつぶされていたことに違和感を感じる。そのわずかなことの違和感の積み重ねを土門が分析をしていたのだ。
警察内部でも彼女への追加聴取が検討される中、尾藤は復顔から導かれた被害者像と佳世子の証言の矛盾を突き合わせ、事件の真相に迫ろうと動き出す。
最後の鑑定人6話|花びらが示した遺体移動の真相と事件の全貌
現場検証を進める中で、土門は遺体の一部に付着した花びらに着目した。
それは遺棄現場周辺には存在しない種類で、しかも開花時期から見ても遺体がそこに置かれていた期間と一致しない。
つまり、遺体は別の場所から運ばれた可能性が高いということだ。
この発見により、事件は単純な山中での殺害ではなく、遺体を計画的に移動させた犯行であることが浮き彫りになる。
尾藤は鑑定結果から、遺体の骨に付着していた土や微生物の種類も現場と一致しないことを突き止める。
これにより、第一の遺棄場所と第二の遺棄場所が異なることが確定。
犯人は捜査を攪乱するため、遺体を複数の地点に分散して遺棄したと考えられる。
都丸も情報を照合し、被害者・下山征介の失踪当日から遺体発見までのタイムラインを再構築していく。
さらに捜査線上に浮かび上がったのは、加害者と被害者を結ぶ金銭トラブルの存在だった。
下山が借金問題を抱えていたこと、そしてその返済を巡ってある人物と激しい口論をしていたという証言が関係者から得られる。
花びらという小さな手掛かりが、やがて犯人像を具体的に描き出す決定打となったのだ。
事件の全貌が明らかになるにつれ、土門と尾藤は「遺体の声を聴く」ことの重みを改めて実感する。
遺留物が示す真実は、時に人間の証言よりも雄弁で、そして残酷だ。
今回の鑑定は、被害者の尊厳を守り抜くための戦いであったことを、二人は深く胸に刻むのだった。
最後の鑑定人6話|事件の全貌と加害者が語った動機
鑑定と捜査の積み重ねにより、白骨遺体は下山征介であることが確定した。
遺体が3か所に分散されていた理由も、花びらや付着物の分析から解明される。
犯人は第一の遺棄場所から別の地点へと遺体を運び、あえて発見を遅らせるよう工作していたのだ。
その動機は単なる証拠隠滅ではなく、遺体の発見時期を操作することで自分のアリバイを成立させる狙いがあったと判明する。
加害者はかつて下山に暴力を受けていた。
それは娘にも向けられていて、小学生になったころには女性としてみられていた。
娘を助けるがゆえに起こった事件だった。
しかし、その後の遺体を移動させることになったのは地震が起きて山が崩れて遺体が見つかることを恐れたためだった。
土門は取り調べの席で、「なぜそこまでして遺体をバラバラに埋めたのか」と問いかける。
加害者は沈黙ののち、「ひとつのところに埋めると生き返ると思った。ばらばらだったら生き返らない」と漏らす。
その言葉には、被害者への屈折した感情と、ちょっと切なくも感じた。
尾藤は、鑑定によって被害者の身元と死亡状況を確定できたことで、真実が明らかになったことに安堵する。
加賀は二人に労いの言葉をかける。今回の事件は、科学捜査の精度と執念が事件の解決につながった典型例となった。
最後の鑑定人6話|土門と尾藤が迎えた結末とまとめ
『最後の鑑定人』第6話は、秦野の山中で発見された白骨遺体の復顔鑑定を軸に、証拠の積み重ねで真相に迫る過程を描きました。
遺体が3か所に分けて埋められていた異様な状況、花びらから判明した移動経路など、小さな手掛かりが大きな突破口となる展開は見応え十分です。
加害者はかつて被害者・下山から暴力を受け、さらにその行為は娘にも向けられていました。
娘が小学生になる頃には、女性として見られるようになっていたことが明らかになります。
娘を守るために起きた犯行でしたが、その後の遺体移動は地震による山崩れで発見されることを恐れたため。
土門が「なぜそこまでして遺体をバラバラに埋めたのか」と問うと、加害者は「ひとつのところに埋めると生き返ると思った。ばらばらだったら生き返らない」と語る場面は衝撃的でした。
土門と尾藤の鑑定技術、現場での冷静な判断、そして加賀所長の依頼によって再び手を取り合った二人の姿は、科学捜査の矜持そのもの。
事件解決と共に、遺族や被害者の尊厳を守る鑑定の使命が強く心に残る回となりました。
加害者の心理や過去の傷、そして守るための選択が悲劇を生んだ事実は、視聴後も深い余韻を残し続けます。
さらに、真実を見極めることの重さと人間の弱さが同時に胸に迫る内容でした。
最後に アラカンサヲリからのひとこと
復顔に息をのみ、花びらの手がかりに唸りましたが、いちばん刺さったのは「生き返ると思った」という告白の重さ。
恐怖が常識を奪い、守るための選択が悲劇へ滑っていく——その人間の弱さと切実さを、鑑定という冷静な作業が静かに照らしてくれました。
土門と尾藤の距離が少し柔らいだのも救い。
加賀所長の“もう一度並んでほしい”という願いが形になりました。
土門と尾藤の関係って素直になれない子供みたいな感じにもみえます。
でもそれが不思議と嫌味に感じないのがこの二人の魅力とも言えるなと思います。
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