『大追跡 警視庁SSBC強行犯係』第6話では、これまで静かに進んできた物語が、名波(相葉雅紀)と柏木(千葉雄大)の再会によって大きく揺れ動く展開が描かれたようです。
入院中の名波を訪ねてきた柏木は、一見すると友人を気遣うような態度を見せながらも、その裏に何かを秘めているかのような空気を漂わせます。
さらに、柏木と名波、そして過去の職場での関係性や因縁が、少しずつ浮かび上がっていきます。
そんな中、諸星警備保障の社長が誘拐される事件が発生。身代金ではなく、防犯カメラの停止を条件に窃盗が狙われるという、通常の誘拐事件とは異なる形が提示されます。
この誘拐と柏木の過去の出来事が、どこかで交差している可能性を感じさせる場面もあり、視聴者としては先の展開に思わず身を乗り出す流れとなっていました。
株価や企業取引といった経済的要素が絡むため、単なる誘拐劇にとどまらず、頭脳戦の様相も漂っていたのではないでしょうか。
柏木の真意や名波への複雑な感情、そしてSSBCメンバーたちの捜査が、どのような結末へ向かうのか興味を引く導入となっていました。
さらに、事件の裏側で動く人間模様や、信頼と裏切りが交錯する展開も予感させます。
大追跡警視庁SSBC強行犯係|柏木の見舞いが波乱を呼ぶ
入院中の名波(相葉雅紀)のもとに、かつての同僚・柏木亮太(千葉雄大)が突然見舞いにやってきます。
柔らかい笑顔を見せながら「早く退院しろよ」と声をかける柏木ですが、その視線や間合いにはどこか不自然なものが漂っていました。
名波は「心配して来てくれたのかな」と受け取りますが、電話で原(渋谷謙人)にその話をすると、意外な事実が返ってきます。
原によれば、あの時柏木は、名波が激しい痛みに顔を歪めている様子を動画に撮影し、それを自分たちに送ってきたというのです。
しかも、その際に柏木が漏らした「こんなときに…」という一言が名波の耳に残ります。
不穏な気配を感じた名波は、伊垣(大森南朋)に連絡を入れます。
柏木との間に過去の仕事をめぐる因縁があることは知っていましたが、その詳細はまだつかめていません。
やがて、柏木と名波が在籍していた証券会社のクライアントに、今回の事件の被害者である諸星社長が含まれていたことが判明。
柏木はその担当者でありながら、多額の資産を失わせた過去があり、それが大きな亀裂を生んでいたようです。
名波は、柏木の今回の訪問が単なる見舞いではなく、何らかのメッセージや挑発を含んでいるのではないかと感じ始めます。
大追跡警視庁SSBC強行犯係|諸星社長誘拐とSSBCの捜査開始
名波(相葉雅紀)と柏木(千葉雄大)の過去に不穏な影を感じ始めた頃、SSBCに新たな緊急案件が舞い込みます。
諸星警備保障の社長・諸星克也(山田明郷)が誘拐されたというのです。
ところが、犯人の要求は現金の身代金ではなく、防犯カメラのスイッチを切ること。
狙いは現金や有価証券の直接奪取ではなく、防犯網を無効化したうえでの窃盗計画にあると見られます。
この異質な犯行に、伊垣(大森南朋)らSSBCメンバーは警戒を強めます。
八重樫(遠藤憲一)は副社長の荒木谷修(正名僕蔵)に疑いの目を向け、内部犯行の可能性を指摘。
一方で名波は、諸星社長と柏木の間にビジネス上の因縁があるのではと原(渋谷謙人)に確認を取ります。
調べの結果、諸星社長はかつて柏木の担当クライアントで、柏木は社長の資産4億円を失わせた過去があったことがわかります。
その後、柏木は激怒した諸星社長との関係を断ち切るように会社を辞めたとされ、名波に対しても強いライバル意識を抱いていた様子。
SSBCは監視網を強化し、犯人が次の行動に出る前に手を打とうと動きます。
やがて、犯人グループが使っていた車両を発見し、現場の緊張は一気に高まっていきます。
その一方で、柏木の動きも水面下で着実に進行していました。
ちょっとここでひと息 アラカンサヲリのひとこと(感想)
今回の6話、柏木役の千葉雄大さんがとても印象的でした。
最初の見舞いシーンでは、柔らかい笑顔と穏やかな声色で名波に接していましたが、その裏側に漂う不穏さがじわっと効いていました。
千葉さんは可愛らしいイメージが強い俳優さんですが、こういう“裏がある役”を演じると一気に雰囲気が変わりますね。
しかも、今回はビジュアル的な変化もあって、「太った?」なんてSNSで話題になっていましたが、それがむしろ役のリアリティを増していたように思います。
柏木という人物の、表向きの好青年ぶりと、内に抱えるプライドや劣等感のギャップをしっかり感じられる演技で、後半の展開への興味をぐっと引き上げてくれました。
やっぱりこういう“可愛い”だけじゃない千葉雄大さん、もっと見たくなりますね。
大追跡警視庁SSBC強行犯係|株価操作の狙いと柏木の関与
諸星社長の誘拐事件を追う中で、名波(相葉雅紀)は犯人の真の狙いが身代金ではないと見抜きます。
伊垣(大森南朋)とのやり取りの中で浮かび上がったのは、株価を利用した大規模な利益獲得の計画。
事件が公になっていない今、株価は安定している状態ですが、この段階で株を売り抜け、次に過激な要求を突きつけて世間に事件を暴露すれば、株価は急落。
その差額で何億、場合によっては何十億もの利益を得られる“空売り”の仕組みです。
伊垣の依頼で取引記録を調べたところ、売りを仕掛けていたのは柏木(千葉雄大)だと判明します。
かつて諸星社長の資産を失わせた過去を持ち、名波に対しても強いライバル心を抱いていた柏木。
恨みと挑戦心が入り混じった動機は想像に難くありません。
ただ、名波は柏木が直接誘拐や暴力行為に関わる人物ではないと考えていました。
おそらく闇バイトを雇って実行を任せ、自らは裏で株取引に専念していたのではないかと推測されます。
SSBC内部では、柏木を泳がせつつ証拠を固める作戦が進行。
伊垣は八重樫(遠藤憲一)や青柳(松下奈緒)に状況を共有し「ヤツを罠にかける」と宣言します。
株価の動きと犯人の行動、そして柏木の思惑が、少しずつ同じラインに収束していく緊迫の時間が流れていきました。
大追跡警視庁SSBC強行犯係|逮捕の瞬間と誘拐犯グループの末路
夜になり、再び脅迫電話が諸星警備保障にかかってきます。
電話を受けた青柳(松下奈緒)は、柏木(千葉雄大)から都内すべての警備システムを切るよう要求されますが「そんなことはできない」と即座に拒否。
そのやり取りの一部始終は、木沢(伊藤淳史)がドローンを使って柏木の部屋から傍受していました。
しばらくすると、テーブルに置かれた傷だらけのスマホに非通知の着信があり「諸星を殺せ」という不穏な声が響きます。
この音声も木沢が確認し、現場は一気に動き出します。
SSBCは突入のタイミングを計り、ついに柏木の部屋へ踏み込み逮捕。
柏木の関与は明白になり、背後にいた誘拐実行犯たちの存在も明らかになります。
実は2時間前、すでに犯人グループのアジトとなっていた空き家をSATが突き止め、諸星社長を無事に保護していました。
現場で逮捕されたのは、柏木が雇ったと見られる闇バイトの実行役たち。
押収されたスマホからは計画の詳細が確認され、事件の全容がつながっていきます。
事件後、諸星警備保障の株価は一時的に大きく下落しましたが、社長の会見によって下げ止まりを見せました。
柏木は表向き冷静さを保っていたものの、名波への挑発や余計な一言が、結果的に自らを追い詰めることとなったようです。
大追跡警視庁SSBC強行犯係まとめ|6話の見どころとキャストの魅力
第6話は、柏木(千葉雄大)という人物の二面性と、その巧妙さが際立った回でした。
名波(相葉雅紀)にとってはかつての同僚であり、どこかライバルのような存在。
入院中の見舞いから始まる物語は、過去の因縁を軸に誘拐事件と株価操作という二つの要素を絡め、スピーディーに展開していきます。
柏木は諸星社長への恨みだけでなく、名波への挑戦心も持ち合わせ、その感情が行動原理になっていた印象です。
物語の中で特に緊張感が走ったのは、株価暴落を狙った“空売り”の仕組みが明らかになる場面。
単なる誘拐事件では終わらない、経済犯罪の側面が加わることで、視聴者も先の展開を予想しづらくなります。
そして、柏木が直接手を下さずに闇バイトを利用するという現実的な手口も、作品全体のリアリティを高めていました。
キャスト面では、千葉雄大が可愛らしいイメージから一転、腹の底を読ませない人物像を巧みに演じ、物語に深みを与えています。
渋谷謙人や遠藤憲一らも安定感のある演技で、チームの掛け合いと捜査の緊迫感を両立。
相葉雅紀演じる名波は、終始入院状態ながらも要所で鋭い推理を見せ、存在感を放っていました。
6話はシリーズ中でも特に人間関係の駆け引きが濃く、次回への布石としても見応えのある一話となっていたように感じます。
最後に アラカンサヲリのひとこと(感想)
今回の6話、柏木という人物の描き方がとても面白く、千葉雄大さんの新しい一面を見られた気がしました。
可愛らしい印象の裏に、狡猾さや計算高さを漂わせる芝居は絶妙で、名波との因縁や駆け引きがより引き立っていたように思います。
そして、ストーリーの本筋とは別に、思わずニヤリとしてしまったのが「大追跡」と「誘拐の日」のコラボ演出。
防犯カメラの映像に、新庄(斎藤工)と凜(永尾柚乃)の姿が映っていた瞬間は、本当にサプライズでした。
まさかこんな形で二つの作品がつながるなんて…こういう遊び心、大好きです。
事件はシリアスでも、こうした小ネタが作品世界を広げてくれるのは嬉しいですね。
次回もどんな仕掛けが待っているのか、ますます楽しみになりました。
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