『明日もっといい日になる』児童福祉士が様々な問題に葛藤し、親や子どもたちの心に丁寧に寄り添っていくドラマ。
2025年夏クールの中でも異彩を放つ本作は、視聴率こそ派手ではないものの、その深いテーマ性と演技力で静かな注目を集めています。
第5話では「亡き母に会いたい」と願う少年と、「子どもより仕事」を優先してきた父、そしてその間で揺れる想いが、子役たちの演技を通して描かれました。
特に話題となっているのが、蜂村(風間俊介)の息子・こうた(三浦綺羅)の存在。
5話では、父と子が再び向き合う展開が描かれ、視聴者の涙を誘いました。
こうたを演じる子役の表情の繊細さには、SNSでも「本当にリアル」といった声が寄せられているようで、キャスト陣のなかでも印象的な存在になっているようです。
また、今回の放送では原作との比較を気にする声もあるようですが、実はこのドラマは完全オリジナル脚本。
脚本ならではの“今”を描く切り口や、ロケ地に選ばれた街並みの美しさにも注目が集まっているようです。主題歌や配信情報を含めて、話題が広がりつつある本作。
この記事では、第5話のあらすじを振り返りながら、物語に込められたメッセージや親子関係の描き方に迫っていきます。
明日もっといい日になる5話|少年の起こしたことは“母に会いたい”という叫び
13歳の少年・蓮(正垣湊都)が起こしたある行動は、決してただの問題行動として片づけられるものではありませんでした。
母親を亡くし、父とも祖父とも気持ちのすれ違いを抱えたまま、ひとりで胸に抱えていた「会いたい」「寂しい」といった思い――
それが、どうにもならない形であふれてしまったようにも見えます。
蓮は、一時保護所で暴れてしまった後「母の命日なのに誰も来ない」と心の内を打ち明けます。
父・吾郎(平山祐介)は単身赴任で家を空けがち、祖父・茂(螢雪次朗)も距離を取ろうとするばかりで、彼にとって頼れる大人は誰もいなかったのかもしれません。
言葉にできないまま積もっていった不安と孤独が、ある“行動”となって表に出たことは、彼の年齢や置かれた環境を考えると、決して特別なことではないのかもしれません。
そんな蓮の姿に向き合うのが、児童相談所の職員たち。
蔵田(林遣都)や蜂村(風間俊介)、そして翼(福原遥)らが、それぞれの立場から彼の心に耳を傾けようとする場面には、大人としての葛藤もにじんでいました。
母親の命日を迎えた日に、自分の存在や家族との関係を見つめ直すという展開は、多くの視聴者にも重なる部分があったのではないでしょうか。
蓮が最後に涙ながら「会いたい、お母さん」という想いが、そのままこの回のテーマを象徴していたように感じられました。
明日もっといい日になる5話|子役こうたと蜂村、父と息子が見つけた答え
蜂村(風間俊介)とその息子・こうた(三浦綺羅)の関係が、今回の第5話で静かに、しかし確実に動き出しました。
児童福祉司として子どもたちに寄り添ってきた蜂村ですが、自分の子どもに対しては、どこか距離をとってきたようにも見えます。
仕事と家庭の板挟みに悩み、結果的に離婚という選択をした彼が、かつて何を優先してきたのか――そこに葛藤があったことは間違いなさそうです。
こうたは、母・沙織(笛木優子)と喧嘩して父のもとを訪れますが、その裏にはただ甘えたいというだけではない、複雑な心の動きが感じられました。
父と過ごす時間を楽しみにしていたものの、蓮の対応でドタキャンされてしまい「どうせまた仕事でしょ」と突き放すような言葉を投げかけます。
それでも最後には、父と向き合う決意をした蜂村の「こうたが一番大切だ、愛してる」という真っ直ぐな言葉に、涙をこらえきれなくなる功太の姿が印象的でした。
三浦綺羅さんが演じるこうたの演技も高く評価されているようで、視聴者からは「子役とは思えないほど表情が繊細」といった声もあがっています。
怒りと寂しさの入り混じった複雑な感情を、言葉だけに頼らず表現していた姿が、親子の再生をよりリアルに描き出していたのかもしれません。
家族だからこそ、素直になれないこともある。
そんなもどかしさを乗り越えて、父と子が少しずつ歩み寄る姿に、心を打たれた視聴者も多かったのではないでしょうか。
明日もっといい日になる5話|峰村が悩んだ仕事と子ども、どちらが大切か?
児童福祉司として働く蜂村(風間俊介)が、自分の息子と向き合うきっかけとなったのが第5話。
これまで、仕事を優先してきた過去が、いつの間にか息子との関係に深い溝を生んでいたことに、本人も薄々気づいていたのかもしれません。
だがそれを“直視すること”からは、どこか無意識に目を背けていたようにも見えます。
児童相談所に勤務し、子どもたちの声に耳を傾ける日々。
その一方で、離れて暮らす我が子・こうた(三浦綺羅)に対しては、言葉を交わす機会すら限られていたという現実――。
第5話では、そんな蜂村の葛藤が丁寧に浮き彫りにされていきます。
仕事は社会的な責任が伴うもの。
けれど、家族との関係は、一度距離ができると簡単には戻らない。そんな当たり前のことに、蜂村はようやく気づいたのかもしれません。
こうたとの約束を果たせなかった日、彼が感じた「もう取り返しがつかないのではないか」という不安は、働く親にとって決して他人事ではないと感じた視聴者も多かったのではないでしょうか。
蜂村が仕事と家庭のバランスに迷い、ようやく「子どもに向き合う決意」を固めていく過程は、地味ながらも深く響くものでした。
誰かのために働くことと、自分の大切な人を大事にすること。
その両立に悩む大人の姿を、ドラマは静かに描いていたように思えます。
明日もっといい日になる5話|主題歌・ロケ地・5話キャスト情報まとめ
『明日もっと、いい日になる』第5話では、物語だけでなく音楽やロケーション、出演者たちの演技にも注目が集まりました。
ここでは、放送を見ながら気になった「主題歌」「ロケ地」「5話キャスト」といった要素を整理してご紹介します。
主題歌「小さな歌」を歌うのはJUJUさん。
切なさと温かさを同時に感じさせるバラードで、劇中の空気感とも自然に重なり合っていました。
作詞・作曲・プロデュースを手がけたのは小林武史さんで「悲しみより小さな歌を歌うよ」というフレーズには、ドラマのメッセージがにじんでいるようにも感じられます。
SNSでは「歌だけで泣ける」「エンディングが余韻すごい」といった声も見られました。
ロケ地についても、第5話で登場した神社や街並みに関心が寄せられています。
蓮のシーンに使われた神社は、都内近郊にある実在の場所とも噂されており、作品の静かなトーンを引き立てる演出のひとつになっていたようです。
今後、公式での情報公開にも期待がかかります。
また、5話のキャストでは、糸川蓮を演じた正垣湊都さん、功太役の三浦綺羅さんといった子役の存在感が際立っていました。
加えて、平山祐介さん(吾郎役)、螢雪次朗さん(祖父役)らの演技にも注目が集まり、大人と子どもの視点が交錯する物語に深みを加えていた印象です。
明日もっといい日になる5話|まとめと第6話予告|“名前のない少年”が問いかけるもの
第5話では、ひとりの少年が起こした出来事をきっかけに、父と子が互いの“本音”に触れていく過程が丁寧に描かれていました。
蜂村とこうた、吾郎と蓮――立場も背景も異なるふたつの親子の姿が交差することで、家族のあり方や「本当に大切なものは何か」を問いかけるような構成になっていたように感じます。
言葉では伝えきれない感情や、素直になれない距離感。それでも相手と向き合おうとする勇気が、すこしずつ関係を変えていく。
そんな物語に、心を動かされた視聴者も多かったのではないでしょうか。
そして物語は次回、第6話へ。
注目されるのは、一枚の絵と、名前のわからない少年の登場です。
叶夢と奏夢が描いた「3人で暮らす未来の家族の絵」が、夢乃(尾碕真花)にどんな影響を与えるのか。
そして、名前が住基ネットにもヒットしないという“7歳の少年”一ノ瀬愁(谷利春瑠)の存在は、どのように物語に関わってくるのか――。
翼と蔵田がその少年とどう接していくのか、また夢乃の現在の行動が、子どもたちにどのような影響を与えるのかも含めて、今後の展開が大きく動いていきそうです。
親子のつながりだけでなく、社会の中で子どもたちがどう扱われているかという視点にも、物語が広がっていくかもしれません。
“名前のない子ども”が問いかけるのは、きっと制度や仕組みではなく「本当に子どもを守れているのか」という、誰にでも向けられた問いなのかもしれません。
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